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犬のワクチンへのRD114ウイルス混入の報道について - 2010.02.17 17:10 Wed



先日のRD114ウィルスがワクチンに混入というニュース。

詳しい内容が分からなかったので色々見てたところ
論文の責任著者である京都大学ウイルス研究所の先生の回答なるものが
あるブログに出ていたので以下に転載。





先日、「犬用のワクチンにもRD-114ウイルスが混入している事実が発見された」というニュースが報道されていました。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100207-00000004-mai-soci
毎日新聞


臨床の獣医師としては、ワクチンに予期せぬウイルスが混入している可能性がある、
というのは無視できないことではあるのですが、
この報道をどう考え、対応して行けばいいのか、
論文の責任著者である京都大学ウイルス研究所の宮沢孝幸先生にメールにて問い合わせをしたところ、
正式に返事をいただくことができました。


宮沢先生の許可の元、いただいた返答を原文のまま、以下に転載させていただきます。





質問1.RD114ウイルスは獣医微生物学の教科書にも載っておりませんが、そもそもどのようなウイルスなのでしょうか。

回答1.RD114は猫の感染性の内在性レトロウイルスです。内在性レトロウイルスとは大昔(数万年以上前)に宿主動物に感染して、生殖細胞のゲノムに入り込んだレトロウイルスのことです。ウイルスがゲノムに入り込んだ細胞から個体が発生するために、猫の細胞にはあまねくこのウイルスゲノムは入っています。RD114ウイルスは、猫属の祖先動物に500万年(500年ではありません)ほど前に感染し、ゲノムに入り込んだと考えられています。つまり猫はRD114ウイルスと共存して進化してきたと考えられています。

質問2.RD114ウイルスの犬・猫に対する感染性や病原性は現時点でどの程度分かっているのでしょうか。
回答2. RD114ウイルスは試験管内では猫の細胞に効率良く感染しますが、回答1に述べた理由で、たとえRD114ウイルスが猫に感染したとしても悪さをする可能性はないと思われます。また、ワクチン中に含まれていたRD114ウイルスは極めて微量のため、感染は成立しないと考えられます。
一方、RD114ウイルスが犬に感染するかどうかはまだわかっておりません。ワクチン中に含まれていた量のRD114ウイルスでは、犬が感染することはまずないと考えられます。しかしながら毎年何百万頭の仔犬がワクチンを接種されているので、極めて少数の個体が感染する可能性は否定できません。研究者は集団レベルでの問題を懸念しており、そのためRD114ウイルスが混入していないワクチンを製造する方が良いと考えています。

質問3.混入のあったワクチンのメーカー名・商品名は、公開されないのでしょうか。
回答3. 我々はすべてのワクチンについて「平等かつ広範に」調べてないため、調査したワクチンメーカー名と商品名をお教えすることは出来ません。今回の研究の目的はRD114ウイルスがいくつかのワクチンに存在するかどうかを調べることであり、すべてのワクチンについてRD114ウイルスの存在の有無を調べているわけではありません。論文に書いてあるように、あるワクチンはいくつかのロットの複数のバイアルを調べ、あるワクチンは1つのロットの少数のバイアルしか調べていません。(なお当然のことながら、「感染性の」RD-114ウイルスは不活化ワクチンには入っていないと考えられます。)

質問4.発表論文は入手できますか?
回答4.Journal of VirologyのWeb siteからダウンロードできます。著者がお金を負担してオープンアクセスにしましたので、無料でダウンロードできます。URLは以下の通りです。http://jvi.asm.org/cgi/content/abstract/JVI.02715-09v1

質問5.混入したワクチン名が公表されないとなると、そのワクチンを犬に接種し続けることになりますが、それでも良いのでしょうか?
回答5.RD114ウイルスが混入しているワクチンも長年安全に使用されてきました。従って、たとえRD114ウイルスが混入したワクチンを使用したとしても、少なくとも個体レベルではジステンパーウイルスやパルボウイルスなどの病原性ウイルスへの感染のリスクよりも、ワクチンを接種することによるベネフィットの方がはるかに勝ると考えています。しかし、回答2で述べたように、犬の集団レベルでどのような結果をもたらすかについては予測不能であり、将来的にはRD114ウイルスの混入のないワクチンを用いるべきであると考えています。

質問6.なぜ今になって、RD114ウイルスが問題になってきたのでしょうか?
回答6.ワクチン中の(望まない)ウイルスの検出技術は常に進歩しています。RD114ウイルスは以前のウイルス検出技術では見つけられず問題にされてこなかったのですが、技術の進歩と共にウイルス検出感度も上がったため、その存在が明らかになり問題が顕在化したものです。





臨床家としては、混入していたワクチンがどれなのか、
ということが一番気になりますし知りたいのですが、
販売に関わるためワクチン名は発表不可、
というのが腑に落ちないところです。


もしかすると社会的なパニックや混乱を避けるため、
ぎりぎりの判断があったのかもしれません。


現状では、混入物を考慮にいれても、
うつことによるデメリットよりも、
うつことによるメリット(とうたないことによるリスク)
の方がはるかに大きいため、
この情報をもとに「うたないようにする」
という行動をとることはしない方がいい、
というのが結論ではありそうです
(うたない人が増えて、ジステンパーが再び大流行、
 という事態は、ワクチンによる健康被害よりも、
 はるかにあり得る可能性です)。


現状では、個体レベルにおいて、
混入ワクチンをうったときにどうなるかと言えば、
「おそらく健康的に問題とはならないだろう」
ということだそうですが、
よけいなウイルスが混入しているものを多数の犬に接種して行った場合に、
この先どういう影響が出て来るかと考えると、
混入ウイルスがとくに逆転写能力を持っているレトロウイルスであるだけに、
「将来どうなるか予測がつかない」
ということが心配されることであるようです。


現状では個体レベルにおいての健康被害の可能性は低そう、
ということではありますが、とはいっても、
よけいなものが入っているというのは製造過程での問題がある、
ということですので、
消費者の側がより安心して使える製品を供給してもらえるよう、
メーカーの方々にはお願いしたいところです。


※転載、リンクはご自由にどうぞ。


※転載元:どうぶつ病院診療日記



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